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自然の「畏敬の念(畏怖の念)」とその効果について、研究データ付きで解説します。
自然を見た時に感じる壮大感や恐怖感、そして感動、言葉で表現できないような感覚がありますよね。
そのような自分の理解を超えた感動や恐怖を「畏敬の念」「畏怖の念」と表現することがあります。
シンプルに言うと「なんかよくわからないけど凄い!!!」といった感覚ですね。
その畏敬の念は心理的な面で素晴らしい効果をもらたすと言われているのです・・
ヨガパラ編集部より
自然の畏敬の念がもたらす効果とは!?
2012年にミネソタ大学が行った研究(1)では、自然で畏怖の念を感じ取ると時間感覚はどう変化するのか調査が行われました。その実験概要は以下の通りです。
~研究内容~
<被験者>
63名の学生
<実験方法>
60秒間、テレビで滝やクジラ、宇宙空間の映像を見せた後に、最近感じた8つの感情(悲しみ、怒り、恐怖、悲しみなど)を記録。
幸福な状態の人と畏怖の念を感じている人でそれぞれの感情を比較したそうです。
また、それに合わせて時間的なプレッシャーをどれくらい感じているか計測。
上記実験を行ったところ、以下の結果が得られたそうです。
- 畏怖の念を感じている人よりも幸福な状態の人ほど幸福感は感じていた
- 畏怖の念を感じている人の方が時間的なプレッシャーが少なかった!
自然がもたらす畏怖の念は時間感覚を遅らせる!
ということです!
特にこの研究のミソは実物の自然じゃなくって、ディスプレイを通じてみる自然の”映像”っていうところ。
わざわざ自然がある場所へ足を運ばずとも畏敬の念は感じれるというわけですね。
たとえば、都心に住んでいたり、自然とはかけ離れた場所に住んでいて常に時間に追われる生活をしている方は、わざわざ遠出しなくても、テレビでNHKやBSの自然の特番だったり、パソコンで自然の映像を探して見るだけでも良いですし、PCの壁紙を自然に変えるだけでも効果が得られるかもしれません。
畏敬の念を感じやすい自然の映像の条件は?
ここでもう一つの疑問が生まれます。そもそも畏敬の念が感じられる自然とは?と。
自然の写真を見ても何も感じないこともあれば、畏敬の念のような言葉に表せないような感覚を覚える自然もあるでしょう。
たとえば、登山家が撮影した写真を見て100人が100人とも畏敬の念を感じるわけでもありませんし、素人が撮影した自然の写真はプロが撮影したものとは何か物足りなく感じますよね。
つまり、自然の映像だったら何でもいいわけではないということです。
ではどんな自然の映像だったら良いのでしょうか?
その条件について「Nature Fix」の著者フローレンス・ウィリアムズ氏は以下のようにまとめています。
- 果てしない広がりがある映像
- 人間には簡単に理解できない映像
どこまで続いているかわからない写真を見ると奥がどうなっているか気になって無意識の内につい見入ってしまったり、RPGゲームで広大な草原を馬で走っている際にワクワクする感覚を覚える方も少なくないでしょう。
また、宇宙のようなパッと見では理解できないような「人知を超えた未知の広がり」に見入ってしまうのも畏敬の念を感じている証拠なのかもしれませんね。
まとめ
以上、自然がもたらす畏敬の念の効果についてご紹介しました。
普段何気なく見ているインスタやネットの映像の中にもよくわからないけど凄い!と感じる時もあると思いますが、もしかしたらその時は時間的なプレッシャーから解放されているのかもしれません。
そう考えるとインスタが流行っている意味も少しは納得がいきます。変化が激しく、時間に追われる現代人が多い時代ですからね…
そういうわけで、あなたも「時間がない!」って感じた時こそ、少しでも自然の映像を見ると生産性が変わるかもしれません。